本ページでは、当会の中級教程で指導している楊式太極短棍の基本技法と套路(型)を紹介します。
楊式太極短棍とは?
楊式太極短棍(たんこん)は、楊式太極拳と棍術や槍術の理を融合させた当会独自の練習体系です。
元々の楊家に伝わっていたものではなく、私の師が、太極拳の原理や技法を短棍を使って表現する事が多く、後に私が整理したものです。
その特徴は太極拳そのものであり、また実用面でも護身法としての効果があります。
楊式太極短棍の基本技法
楊式太極短棍の基本技法を紹介します。
掤(ポン)
楊式太極拳の攬雀尾という技法の掤勢を短棍を用いて表現しています。槍術の欄(ラン)に相当。
単に棍を回すのではなく、螺旋状に回転する梃子を用い、体の中でその動力源を作ります。
私自身は棍を用いた纏絲功(てんしこう)として学びました。
用法的には、相手が武器で膝を突いてきたのを回し受け、反撃へとつなげます。
捋(リー)
槍術の拿(ナー)に相当すると共に、輪劈という縦回転の斬り落としになります。
終末動作では、左手は力点として上へ、右手は支点となり、作用点である棍梢(先)には下向きの力が働き、逆向きの梃子が作用しています。
用法的には、前式の掤で相手の武器に接し、そのままこちらの足元へ導き、切り返しての掄劈(正面打ち)などがあります。
擠(チー)
槍術の扎に相当します。
用法的には、前式の捋勢で相手の武器に触れ、相手の抵抗を起こさせずに、左手で棍を注入していきます。
錬功的には、全身を貫く一を得るために行います。
按(アン)
用法的には、相手の武器による攻撃を下に導き、そのまま相手に密着し推し飛ばすなどがあります。
錬功的には、棒を用いる事で、全身がまとまりやすくなり、推勁の習得を促します。
単鞭
通常の棍術では左手は直線的に張り出すのですが、太極拳らしく弧を描いて差し出しています。
単鞭は、本来は相手の侵入を拒む構えとしての役割もあります。
楊式太極短棍の套路(型)
楊式太極短棍の套路を紹介します。
この動画では、楊式太極拳の第一段をショートバージョンで行っています。
本来は、四段の套路構成となっています。
まとめ
今回は、当会の中級教程で指導している楊式太極短棍について紹介してみましたが、いかがだったでしょうか?
今回、紹介できなかった技法や対練なども、撮影する機会があれば、掲載したいと思います。
太極拳の武器術に興味のある方は、以下のページもご参考下さい。
当会で指導している棍術や槍術の基本を紹介しています。
当会で指導している中国武器術の種類を紹介しています。
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