指導員プロフィール

楊式太極拳 攬雀尾の画像
楊式太極拳 攬雀尾

当ページでは、当会代表の略歴を紹介します。

代表者略歴

小・中学校時代は、剣道を4年間学ぶ。高校時代は、ラグビー部に3年間在籍(ポジションは、フランカー)。

高校時代より、格闘系のプロレス団体U.W.Fの影響により、総合格闘技系や打撃系の格闘技の練習を始める。

また同時に少年時代の剣道の影響からか、太極拳などの中国武術に興味を持ち始め、1990年頃より、楊式太極拳や陳式太極拳を実際にいくつかの教室で学び始める。

以下、代表的な入門時期と略歴を述べる。

中国武術(太極拳や八卦掌)への入門歴

1990年頃から、太極拳などの中国武術に興味を持ち始め、実際にいくつかの教室で学び始める。

1995年 9月 中国武術 自然道場の鄭志鴻老師の下で、【楊少候系の古伝太極拳】を学び始める。

楊少候系古伝太極拳の写真
楊少候系古伝太極拳 野馬分鬃

1997年 日本人中国武術家 N師の下で、内家拳(特に楊式太極拳)の根幹的な修行を始める。

楊式太極拳 提手上勢の写真
楊式太極拳 提手上勢

2001年頃より、個人的に数名の弟子を取り、教え始める。

2003年 8月 伝統太極拳 湧泉会(当会)を発足。

2007年 6月 自然道場の鄭志鴻老師に【宋長栄派の八卦掌】を学び始める。

2007年 9月 李保華老師に【馬貴派八卦掌】を学び始める。

馬貴派八卦掌 龍形走圏の写真
馬貴派八卦掌 龍形走圏

2010年 4月 馬貴派八卦掌 太宰府錬功会を発足。現在、福岡八卦掌研究会と改名。(福岡八卦掌研究会のホームページ)

2010年11月 陳式小架門の伝人と知り合い、その指導を受け始める。

2012年 7月 鄭志鴻老師に【古伝太極剣56式】を学び始める。

56式太極剣(鄭志鴻老師)の写真
56式太極剣(鄭志鴻老師)

2013年 2月 鄭志鴻老師に【程廷華派老八掌】を学び始める。

2014年 6月 李保華老師に【八卦64大刀】を学び始める。

馬貴派八卦掌 八卦大刀の写真
馬貴派八卦掌 八卦大刀

2014年 7月 鄭志鴻老師に【36式太極刀】を学び始める。

36式太極刀の写真
三十六式太極刀

2014年10月 陳式小架門に伝わる【梨花槍】を学び始める。

2015年 2月 鄭志鴻老師に【武当龍門十三槍】を学び始める。

2016年 5月 陳式小架門に伝わる龍行剣を学び始める。

現在に至る。

※ 職業武術家以外の老師のお名前は、伏せさせて頂きます。

中国武術歴29年、指導歴20年。

これまで学んだ太極拳や八卦掌と武器術を統合し、伝統的な練習体系を基に、より効果的な練習法を構築しつつ、後進への指導をしています。

座右の銘

  • 継続は力なり
  • 型があっての型破り
  • 一粒の籾として、次の春(世代)の種となるように。

趣味・特技など

趣味:株式投資
特技:太極拳と八卦掌
はまっているもの…「進撃の巨人」、「鬼滅の刃」、「東京リベンジャーズ」
※ 巣ごもり中に、30年ぶりにアニメを見るようになりました。
尊敬している人:マサ斉藤、煉獄杏寿郎、あいみょん

新サイト開設に寄せて

数ある太極拳のサイトの中から、当会のHPにお越し頂きありがとうございます。

湧泉会のサイトも、いつか作り直さなければと思っておりましたが、2019年、元号が令和に変わるのを機に、ようやく重い腰を上げる事ができました。

当会は、2003年に発足し、早いもので活動20年目に入りました。

20年も教室をやっていると、良い時も悪い時もあり、週5回教室をやっていた時期もあれば、 2015年からの3年間は、定期的な練習場所の確保ができず、ジプシー道場のような時代もありました。

それでも活動を継続してこれたのは、ひとえに会員の皆様のご協力があったからだと改めて感謝しております。

新サイトの開設に寄せて、ここ数年の出来事と今後の方針について述べさせて頂きます。

当サイトの趣旨

私が中国武術を学び始めた30年ほど前は、まず太極拳自体の教室が少なく、その中でも伝統拳を指導している教室や武術として指導している教室は、ごく僅かでした。

また教えている教室でも、実際には型だけが伝わっているような状況で、日本の中国武術界全体で、太極拳にしろ八卦掌にしろ、その全体像が見えていない時期だったと思います。

それでも日本中の教室を巡って、幾名かの名師と出会い、幸いその指導を受ける事ができました。

それから四半世紀以上が過ぎ、ここ数年の間に、私自身の環境も大きく変わりました。

当会の練習体系の根幹部分を教えて頂いたN先生がお亡くなりになりましたし、途中ブランクもありましたが、20年以上にわたって指導して頂いた鄭志鴻老師も中国へ帰国されました。(現在は大阪に居住)

お二人の老師に最後に言われた言葉は、

一つは、「今後は、自分自身の力で身に付け、発展させていってほしい

そしてもう一つは、「ちゃんとしたものを後世に伝えていってほしい」の2点でした。

この二人の師との別れを通じて感じた事は、これまで以上にしっかりと伝えていかなければならないという事と、やはり伝えるだけの力量を自分自身が身に付けていかなければならないという事です。

また、時を同じくして、他に学んでいた先生の所も、諸事情が重なり通えなくなりました。

この時期から、文字通り自分自身での研究が始まったと思います。

この指導を受ける(インプットする)という事がなくなった事、そして教室の運営は窮地の状態でしたが、それでも練習だけは続けていた事。

その2点が重なった事で、2018年頃から私自身の動きが、顕著に変わりだしました。

同時に考え方も、以前とは随分変ってきたと思います。

当サイトの趣旨は、私自身が学んできた事、そして自分自身の研究により得てきたものを正しく伝えていく事にあります。

そこには虚飾や慢心といったものはありません。事実のみです。

それゆえ、練習記などではなく、実際の学習に役立つ記事のみを掲載していく所存です。

書籍化も考えましたが、書籍は後々改訂できないため、随時更新ができるWEBサイトという形で伝えていきます。

中国の武術は練功の成果により、考え方や理論、そして実際の体の動きも変わっていきます。

気付いた事、変化した事があれば、その都度加筆改訂していきますので、当サイトの各ページを定期的に読み返してみて下さい。

身体的な変化(内功による瞬発力)

ここ数年での典型的な変化としては、【内功による瞬発力】が使えるようになった事が大きいと思います。

内功による瞬発力は、身体内の仕組みが全て噛み合う事で、予備動作の全く無い状態からでも、突発的、瞬間的な力が出せるようになります。

亡くなった師が見せてくれていたのですが、2017年以前は、まだ発する事ができなかったと思います。

内功についての詳細は、【内功について】のページで具体的に解説しています。

内功による瞬発力 太極拳 双按

また内功による瞬発力を用いる事で、太極拳の各技法の使用法も実際に表現できるようになりました。

内功による瞬発力を用いた太極拳の単鞭。文字通りの鞭のような打法。

套路の動きと実際の技法の動きは、ずいぶん違うのが分かると思います。

太極拳を代表する突き技である 陳式太極拳の演手捶。相手に拳が吸着するように打つ。

陳式太極拳の表演などで見かける、所謂「発勁」とも、かなり印象が異なるのではないでしょうか。(もちろん人によります)

内功を用いた打法のもう一つの特徴としては、二連打、三連打といった打撃も、全て一挙動の中で行う事が可能となります。

陳式太極拳 金剛搗碓による上下の切り返し(連撃)

この技法では、撩陰掌(金的打ち)→ 托天掌(下からの顔面打ち)→翻捶(裏拳打ち)の三動作を一挙動で行っています。

対練で行うと以下のようになります。

上下の切り返し動作を用いた金剛搗碓の用法例

内功による瞬発力は身体を動かす仕組みができてからでないと、ケガをする可能性もありますので、安易に真似をしないようにお願いします。

2018年に開門拳の用法を日曜クラスで公開しましたが、あのような上下や左右の切り返し動作も、以前はできませんでした。

自分自身ができるようになった事で、初めて公開する事にしました。

太極拳や八卦掌の各技法については、【技法研究】のカテゴリーにて紹介しています。

太極拳の武術的な側面については、【太極拳の実用性についての研究】のカテゴリーをご覧下さい。

今後は、太極拳や八卦掌の武術的な面についても、より専門的な指導を行っていく予定です。

心境的な変化

ここ数年の武術以外の変化としては、やはり心境の変化も大きいと思います。

2020年の1月に父が亡くなりましたし、その前年位から母も認知症になりました。

父は、2002年に脳梗塞を発症して半身不随となり、以後18年間在宅で介護をしてきました。

途中何度も生命の危機に見舞われましたが、その都度不屈の闘志で克服してきましたから、不死身だった父が亡くなった時は驚きましたね。

母にしても、認知症が発症してからは、性格がまったく変わってしまいましたから、この点も驚きました。

両親の変化から学んだ事は、人生は有限だという事、そして、人にしろ、環境にしろ、やはり変わっていくもの(諸行無常)だという事です。

人生は有限

有限というのは、一日に使える時間、そして一生に使える時間には限りがあるという事です。

人生は有限ですから、やはり自分のやりたい事、好きな事をやって生きていったほうが良いと改めて思います。

そのためには、やらなければいけない事を削っていく必要があります。

あれもやらなければいけない。これもやらなければいけないでは、時間がいくらあっても足りませんから。

終活と言うと、少し気が早いかもしれませんが、今後は、やるべきことを絞った生き方をしていきたいと考えています。

指導においても、無理に教室の規模を拡げるよりも、本当に当会の技術を必要とされている方に、じっくり教えたいと思うようになりました。

定例教室に通えない方には、個人レッスンオンラインでの指導も行っていく所存です。

環境や状況に左右されない生き方

人は生きていれば、色々な環境や状況の変化があります。

当然、良い事もあれば、嫌な事もあるでしょう。

突然の事故や自然災害、肉親との別れ、そして現状ではコロナ禍です。人によっては失業したり、住居を失った方もいるでしょう。

そういった環境や状況の変化に一々左右されていては、精神的に病んでしまいます。

そうならないためには、本当の意味での自立、【自己の確立】といったものが必要となります。

言い換えれば、国や社会に頼らずとも、自分一人でも生きていける力、どんな場所でも生活していける能力の事です。

そのためには、会社にしろ、人にしろ、何かに頼り過ぎていては駄目で、自分一人でも生活していける工夫と準備(備え)が必要です。

昨今、ESGなど、持続可能な環境や社会が求められていますが、まず各個人が持続可能な生活をしていけるような努力が必要となってきます。

そうなってこそ、環境や状況に左右されない生き方が可能となります。

私自身も武術を根幹としながら、どんな状況でも生きていけるような生き方を実行していくつもりです。

改めて太極拳で健康を

両親に対して、唯一後悔している事は、彼らに太極拳を教える機会がなかった事です。

基本的には、家族といえども、本人に興味がなければ、押し付ける訳にはいきませんから、両親に太極拳を指導する事はありませんでした。

太極拳を教えていたら、少しは違っていたかなと思う事もあります。

もう両親に教える事はできませんが、今後は健康目的の方達にも、より細かな指導ができるよう努力していきたいと考えています。

これから太極拳や八卦掌を学ぶ方に

八卦掌の順勢掌

これから太極拳や八卦掌を学びたいと考えている方に一番伝えておきたい事は、学ぶ「時期」、「縁」、「運」、「タイミング」といったものを逃さないで頂きたいという事です。

伝統の太極拳を身に付けるには、まず自分の目的となる技術を習得している師との出会い(縁、運)が必要となります。

その上で、師と弟子、双方の時間(時期、タイミング)が合うかどうかです。

伝統の中国武術は、長い時間の中で育まれてきたものですから、当然、その習得には時間がかかります。

自分が学びたいと思う師との出会いがあったとしても、その時期がずれてしまうと、体系を学ぶという事ができず、部分的な指導しか受けられなくなります。

当会の根幹的な練習体系を指導してくれたN先生はもういませんし、鄭志鴻老師も中国に帰国されました。

馬貴派八卦掌の李老師も現在は教室を閉鎖されているようですし、この老師方の技術や体系を一から学ぼうと思っても、もう学ぶ事はできません。

つまり、師が指導できる時期に学んでおかないと、その先生の指導は受けられなくなるという事です。

いま、あなたに学びたいと思う先生がいるのであれば、いま学んでおかなければ、遅くなればなるほど、学べなくなる可能性が高くなります。

具体的には、その先生が転勤や転職で離れてしまえば、学ぶ機会は大幅に減るでしょうし、ケガや病気で指導ができなくなる可能性もあります。

あなたのほうでも、転職や転勤、また結婚したり、子供ができたりで道場に通う時間が取れなくなる可能性もあるでしょう。

そういった状況になってから後悔しないように、その門派の根幹的な部分だけでも、躊躇せずに学んでおいたほうが良いという事です。

根幹的な部分さえ学んでおけば、今はオンラインもありますし、後々、学べる状況になってから続きを学ぶという事も可能だと思います。

私の人生で唯一、運が良かったと思う事は、自分の意志で動ける時期に、学びたいと思った師の指導を受ける事ができたという事です。

学ぶ事ができたからこそ、今は一人でも、練習を続けて行けますし、日々気付きがあり、課題を自分自身に与える事ができます。

何のために太極拳を学ぶのか?教えるのか?

白鶴亮翅の用法例(掃脚)の写真

もう一つ、今の年齢になって考えている事は、自分は何のために太極拳を学んできたのか、そしてなぜ太極拳や八卦掌を教えているのかという事です。

なぜ、太極拳を選んだのか?

私の場合は、やはり武術として強くなりたかった。

それも若い時だけでなく、年月を積み重ねていく事で、向上していく、そういったものを学びたくて太極拳を選びました。

ただ、今から30年近くも前の事ですから、なかなかそういった先生との出会いはありませんでした。

だから、日本中を周って探しました。(中国まで渡って学んだ方々は、尊敬します)

そして、30年近くの年月が過ぎ、20代の頃より、速く、効率的な動きができるようになりました。

内功を用いた陳式太極拳 懶扎衣

また、化勁や攻防一体といった太極拳の戦略や戦術といったものも、次第に見えてきました。

戦略や戦術の一部は、【太極拳の実用性についての研究】のページで紹介しています。

現時点でも、次々と発想が生まれ、技法は日々進化していっています。

この段階に来て、改めて太極拳や八卦掌の面白さと確実性を感じていますし、今は練習と日常というものが一体化してきています。

練習をしながら生きているし、生活しながら練習しているような感じです。

なぜ太極拳を教え始めたのか?

そして、自分は、なぜ太極拳を教えているのかについても、改めて考えてみました。

私の場合は、最初は師の命令です。

弟弟子が入門してきた時に、「俺は教える時間が無いから、お前が教えろ」と押し付けられました。

当時は、面倒だなぁと思っていましたが、いま考えると、私に指導者としての経験を積ませていたのだと思います。

正式な入門弟子になる時には、弟子をとって教えろと命じられました。弟子を取る事が条件でした。

ちょうど、その頃に大学生の子が教えてほしいと言ってきて、それが湧泉会の前身です。

それから、もう20年以上の月日が経つ訳ですが、いま考えると、これも私が武術から逃げないように、師の策略だったのかなと思います。

教わる立場の時は、いつでも逃げられますが、教えるほうは逃げたくても逃げられませんから。

結果、師の策略通り、今でも指導者として続けさせてもらっています。

なぜ、今も太極拳や八卦掌を教えているのか?

太極刀の練習を行う会員達
太極刀の練習を行う会員達

最初は師の命令でしたが、現在では自分自身の意志として指導を行うようになりました。

では、現在の私がなぜ太極拳や八卦掌を指導しているのか?と言えば、

それは、自分自身が本気で取り組んできた事を、同じ価値観を持って学んでくれる方を求めているからだと思います。

私自身は、伝統の太極拳や八卦掌は、素晴らしい技術であり、文化であり、ある意味、芸術だと思っています。

ただし、それは同じ価値観を持っているからこそ感じる価値観です。

全く興味のない方に、いくら素晴らしいですよと言っても意味はないでしょう。

だからこそ、同じ価値観のある方を求めていますし、私以上に太極拳や八卦掌を好きになってくれる方、一緒に研究し、発展させてくれる方を求めています。

そういう方であれば、別に武術という枠にこだわらず、健康法にしろ、美容法にしろ、本気で教えたいと思っています。

また、他の武道やスポーツで、限界を感じている方とか、伸び悩んでいる方がいれば、協力したいという気持ちもありますし、

身体を壊して夢を諦めてしまった方や、再挑戦を考えている方がいれば、応援したいという気持ちもあります。

太極拳の身法や理論を用いてやれば、一般的な武道やスポーツとは、少し違うものになると思うんですよ。

別のやり方で再チャレンジする事ができる

そういう熱い気持ちを持った方がいれば、教室という枠に限らず、個人的に指導しても良いと思っています。

20年以上、教室をやってきて思うのは、広く浅く大勢の人を教えるよりも、本当に必要とされている方に、こちらもじっくり時間をかけて教えていきたいという事です。

また、そういう指導法が、私自身にも合っているのだと思います。

こだわりが強い分、少し気難しいかもしれませんが、根は優しい先生だと思います〈笑〉

当会に興味を持った方は、【受講案内】のページをご覧下さい。