

福岡県福岡市と筑紫野市で伝統太極拳(楊式、陳式、古伝)や八卦掌(馬貴派、宋派、程派)、太極剣、太極刀、棍術等の中国武術を専門に指導している太極拳教室です。
心身の健康と生涯の趣味、そして生涯の友人を作る場として2003年より活動を開始。20年目となりました。
伝統本来の指導法で、太極拳の本質である【内功】の習得を目的とした練習を行っています。
伝統太極拳の特徴と魅力

太極拳には、健康法や表演を目的として新しく制定された太極拳と、中国の動乱の歴史を乗り越え、伝わってきた伝統の太極拳とがあります。
- 内功の養成を目的とした練習体系
- 護身術的効果と武器術の習得
- 身体についての深い探求
伝統太極拳の特徴は、最終的に【内功】といったものに要約されます。
内功を身に付け、強化するために練習し、内功によって生じる力と動きを用いて、護身術や武器術に応用し、内功によって体を整え、健康体を作っていきます。
内功とは?
では、内功とはいったい何の事でしょうか?
内功とは、身体内面の功と書きます。功とは積み重ねてきた技術や能力といった意味です。
つまり内功とは、身体内面に築かれた技術や能力の事です。
身体内面の技術や能力と言うと、何か神秘的なイメージがしますが、実際には体を動かすための機械的な仕組み(からくり)の事を言います。

外見からは見えませんが、からくり人形の内側には、腕を動かすための仕組みや、移動するための機械的な仕組みが隠れています。

伝統の太極拳や八卦掌は、本来護身術として発生してきたため、こちらの動きを相手に悟られないよう、内功による動きを発展させ、それを拳法や武器術として活用してきました。
内功について、より詳しくは下記リンクをご覧下さい。

伝統太極拳の練習体系

伝統太極拳の練習体系は、大別すると以下の三点に分けられます。
- 単練(基本功、技法、套路)
- 対練(推手、用法練習、化勁)
- 武器術(刀、剣、棍、槍など)
伝統太極拳では、練習体系においても、内功をいかに身に付け、どう活用していくかが練習の最大のテーマとなります。
伝統太極拳の練習体系の一例
起勢は車で言えば、エンジンにあたる功法であり、身体の膨張→圧縮のサイクルにより、重力感覚の養成と太極拳運動に必要な圧力を生成する功法です。
動画から、何かを持ち上げている感覚や圧力を生成している様子が感じられると思います。
青龍探爪は、起勢で発生させた圧力を、前後の力へと変換する功法になります。
ボクシングなどの一般的な格闘技とは異なり、体を捻じらずに内家拳独特の力の出し方を学んでいきます。
このように、伝統の太極拳では、各段階ごとに学ぶ功(技術や能力)があり、そこで得た功を発展させ、活用していく事を特徴としています。
伝統太極拳の練習体系の概要は、以下のページで紹介しています。

伝統太極拳の技法
伝統太極拳の技法の特徴には以下のような点があります。
- 内功による瞬発力
- 線状につなぐ連絡技法
- 化勁による崩し
以下、簡潔に紹介します。
内功による瞬発力
内功による瞬発力は、練習体系の功でも紹介しましたが、上下、前後、開合などの根本的な内功を身に付けた上で、螺旋や纏絲といった概念を学び、それらを組み合わせ上で発します。
最初に行っているのが套路(型)の動き、次に行っているのが、螺旋勁による開勁(開く力)です。
最後に行っているのが、螺旋勁を凝縮した実際の技法としての動きとなります。
このように、伝統の太極拳では、基本功や套路(型)で内功(体を動かす仕組み)を作り、内功そのものを動かしたものが技法となります。
また練習段階では大きく発し、後に凝縮して発するのも一つの特徴です。
線状につなぐ連絡技法
連絡技法は、格闘技的に言えば、コンビネーションという事になりますが、太極拳の場合は一連の線の動きとなる事が特徴です。
この技法では、「右撩陰掌(下陰部打ち)」から、「右托掌(下から上への掌打)」「右翻捶(裏拳打ち)」の三つの技法を一挙動で行っています。
このように太極拳では、套路(型)に含まれている技法や技法同士をつなげた線状の動きを特徴としています。
化勁による崩し
化勁とは、勁を化かすと書き、【化勁】で、相手の力を変化させる。または相手の力を溶かす、消化させるといった意味になります。
一言で言えば、相手の力を無力化する技術であり、また吸着化させた上で崩したり、相手をコントロールする技術です。
化勁には、手や前腕部を接触して用いるものと、相手の体幹部に直接作用させる化勁があります。
ご覧のように、掌や手首を接した化勁では、吸着化現象が起きます。
相手の手を引っ付けたまま、コントロールしているのが分かると思います。
単に腕を触れただけでは、相手に何の作用も起きませんが、化勁をかける事で、相手に対してこちらの力を作用させる事が可能となります。
これらの技術がそのまま実戦の役に立つ訳ではありませんが、化勁を用いる事で、攻撃に転じる時間的、空間的な間(ま)を作る事を目的としています。
また化勁には、防御だけでなく、相手の体幹部に直接作用させる化勁もあります。
そのため、相手の体幹部に接する肩口を用いて化勁をかけ、内功の一つである 遠心的な螺旋勁を用いて崩しています。
相手にコマのような回転が加わり、抵抗できずに急に崩れているのが分かると思います。
このように伝統太極拳では、化勁によって相手の抵抗を無力化し、内功によって発生させた力を用いて崩す事を特徴としています。
〇 化勁について、より詳しくは、【化勁の定義と検証例】で紹介しています。
〇 推手については、【太極拳の推手】のページで詳しく解説しています。
つかまれた手首から纏絲をかけ、その力を渦巻き状に腕から体へと伝えていき、相手を回転させて崩しています。
〇 陳式太極拳の用法例は、【陳式太極拳の技法研究】で紹介しています。
〇 楊式太極拳の技法は、【楊式太極拳の技(用法)】にまとめてあります。
太極拳の套路(型)
上記で紹介した各技法とつなげたものが太極拳の套路(型)という事になります。
初心者用に全八勢にて編成した陳式太極拳の基礎套路です。
〇 当会で指導している太極拳の套路(型)は、【伝統太極拳の型(套路)】のページで紹介しています。
太極拳の武器術(刀、剣、棍、槍)

武術が本当に必要だった時代の護身術は、素手の拳法ではなく武器術でした。
太極拳発生の地と言われる陳家溝は、元々武器術の盛んな土地でした。それ故、太極拳の発生には、武器術の原理が大きく影響しています。
伝統太極拳がどのような過程を経て発生したかは、【伝統太極拳の歴史】のページで解説しています。
当会では、武器術に関しても独自の練習体系を有しており、段階に応じて刀、棍、剣、槍などの武器術を学んでいきます。
〇 太極剣や太極刀の基本は、【太極拳の剣と刀の基本】のページで紹介しています。
〇 陳式太極剣に特化した、基本功や基本技法は、【陳式太極剣の基本】のページをご覧下さい。
〇 当会で指導している中国武器術は、【中国武器術の種類】をお読み下さい。

伝統太極拳については、以下のぺージもご参考下さい。
〇 当会で指導している太極拳の種類は、【伝統太極拳の種類】のページで紹介しています。
〇 太極拳の武術的な側面については、【太極拳の実用性の研究】で考察しています。
〇 中国武術を学ぶ上での独特の風習や習慣については【伝統拳を学ぶ心得】に記載しています。
八卦掌(はっけしょう)とは?

八卦掌は、1800年代中期、清の皇族に仕えていた 董海川(とうかいせん)が創始した中国武術の一派です。
穿掌や撞掌など、掌を中心とした技法が多用されるため、八卦拳ではなく八卦掌と呼ばれています。
走圏を中心とした独創的な理論と練習体系を有し、身体を強靭にすると共に技撃的な要素を有しています。
〇 八卦掌の概要については、【八卦掌の特徴と基本】のページで解説しています。
〇 八卦掌の技法については、【八卦掌の技法】のページで紹介しています。
〇 当会で指導している八卦掌の流派は、【八卦掌の種類】をご覧下さい。
八卦掌について、より詳しくは、八卦掌の専門サイトである【福岡八卦掌研究会】でも紹介しています。
太極拳教室の受講案内
当会では、以下の3つの形態で太極拳や八卦掌の指導を行っています。
- 定例教室
- オンラインレッスン
- 個人レッスン
湧泉会の特徴

当会の技術面、及び指導面には、以下のような特徴があります。
- 内功の養成を目的とした伝統太極拳の練習体系
- 太極拳や八卦掌の実用性の研究
- 拳法と武器術との共通原理の探求
- 生物体本来の健康体の習得
内功の養成を目的とした伝統太極拳の練習体系にこだわり、太極拳の武術的な面についても研究してきた団体です。
その過程で武器術との共通原理を探り、生物体本来の健康体を求め、最終的には【身体芸術】としての太極拳を目標としています。
当会の技術面の特徴については、【湧泉会の特徴】のページで詳しく紹介しています。
また、当会の指導面の特徴には、以下のような点があります。
- 各段階に分かれてのグループ別指導
- 各自の状況に応じた指導
- 必要としている方に必要な指導を
太極拳や八卦掌を正しく習得していくためには、初心者には初心者の、中級者に中級者の学ぶべき内容があります。
そのため、当会では、各段階ごとにグループ別の指導をしています。
また、定例教室に通えない方や遠方の方には、オンラインレッスンや個人レッスンでの指導も行っています。
教室の規模を無理に拡げるよりも、本当に必要とされている方、真剣に学びたいという方に、じっくり指導したいというのが当会の指導方針です。

福岡市と筑紫野市の太極拳教室(各月3回)
福岡県筑紫野市と福岡市博多区で、各月3回、太極拳や八卦掌の定例教室を開催しています。
教室 | 日時 | 場所 |
福岡教室 | 月曜18:30~ | 福岡市博多区 |
筑紫野教室 | 日曜14:00~ | 筑紫野市石崎 |
正確な練習日時や場所は、【今月の練習日】のページにてご確認下さい。
各教室の詳細は、【教室紹介】 にて紹介しております。
入会や体験を希望される方は、【受講案内】をご覧下さい。
太極拳教室の体験申込

定例教室での学習を希望する方は、初回体験(60分間/2,000円)を受付ています。
初回体験では、実際の太極拳や八卦掌の動きをお見せし、当会で学ぶ上での概要を説明します。
体験の申し込みは、下記、【初回体験申込】のページより、お申込み下さい。
必ず事前の予約をお願いします。
当会の指導員のプロフィールは、こちらのページで紹介しています。
太極拳のオンラインレッスン
楊式太極拳の主要となる9つの基本技法にて編成した基礎套路です。(演武時間2分)
定例教室に通えない方や遠方の方にはオンラインでの個人指導も行っています。
オンラインレッスンの詳細は、こちらのページをご覧下さい。
太極拳や八卦掌の個人レッスン
定例教室に通えない方で直接学びたい方や、武術として本格的に学びたい方には、個人レッスンで対応しています。
個人レッスンの概要は、こちらのページをご覧下さい。

太極拳や八卦掌の最新記事
今月の最新記事を紹介します。
記事更新のお知らせ
当サイトでは、本当に必要な記事のみを掲載していくのをコンセプトとしており、気付いた事があれば、随時、過去記事の加筆改訂を行っています。
【摟膝拗歩と斜行拗歩の研究】のページを加筆改訂しました。7月24日 NEW!
陳式太極拳 斜行拗歩の型の動作や用法例を追記しました。
【伝統太極拳とは?その特徴とメリット】のページを大幅に加筆改訂しました。7月3日
【白鶴亮翅(はっかくりょうし)】のページを加筆改訂しました。1月24日
白鶴亮翅の応用例として、掃脚と相手の蹴りをすくい受ける投げ技を加えました。
【伝統太極拳の種類】のページを加筆改訂しました。10月2日
【太極拳の健康効果について】を加筆改訂いたしました。9月23日
【太極拳の実用性について】を加筆改訂しました。9月8日
会員の方は、目を通しておいて下さい。
指導員プロフィール

当会の指導員の略歴については、【指導員略歴】をご覧下さい。
当会での学習や体験を希望される方は、【受講案内】をご覧下さい。